今回は、HAクラスター環境におけるバックアップについて考えてみたいと思います。
以前Quest Software様の記事のとおり「バックアップとHAクラスター」はIT危機管理の基本であり、車の両輪のように、どちら必要な対策です。
また、「バックアップとレプリケーション」は競合するものではなく、目的に応じて使い分ける、または両方を活用する必要があります。たとえば、レプリケーションは常に最新の状態でデータを複製できますが、その一方でウイルス感染データなど、問題のあるデータも複製してしまいます。
このような場合に、データが正常だった最終時点に戻すには、バックアップが不可欠です。レプリケーションを行えば、システム障害のあった直前のイメージに即座にアクセスすることができる一方、データを世代別に蓄積したりはできません。
つまり、
- HAクラスターを構成しているからといって、バックアップが不要なわけではありません。
- レプリケーション機能があるからといって、データのバックアップが不要になるわけでもありません。
今回は、HAクラスター環境におけるバックアップを行う際の注意点や留意事項について考えてみます。LifeKeeperというHAクラスターソフトと、DataKeeperというデータレプリケーションソフトを例に話を進めます。