AWS BackupとHAクラスターで『止めないシステム』を実現する方法【検証レポートあり】

    皆さんこんにちは、西下です。

    システム障害やサイバー攻撃がビジネスの存続に直結する時代、「止めない」システム構築は企業の最優先課題のひとつとなっています。

     

    AWS環境でのバックアップにはAWS Backupが広く活用されていますが、それだけでは事業継続性は万全とは言えません。万が一の障害発生時に迅速なサービス復旧を実現するには、高可用性(HA)クラスターとの組み合わせが不可欠です。

    本記事では、AWS BackupとHAクラスターの組み合わせによって実現できる堅牢なシステム構成について解説します。
    さらに、LifeKeeperを活用した検証のレポートも記事の最後からダウンロードいただけますので是非ご活用ください。

     

    AWS Backupとは?基本概念と特徴

    AWS Backupは、アマゾンが提供するクラウド型の統合バックアップサービスであり、そのフルマネージドな特性が最大の特徴です。これにより、企業はバックアップの複雑な管理から解放され、AWSにその運用を任せることができます。

    AWS Backupの主な特徴は以下の通りです。

    •  一元管理:EC2、EBS、RDS、DynamoDBなど複数のAWSリソースを1つのコンソールで管理可能
    • 自動化:スケジュール設定やライフサイクル管理でバックアップ運用を効率化
    • セキュリティ強化:暗号化・アクセス制御・監査ログを標準装備
    • コスト最適化:従量課金制で無駄なコストを削減

    AWS Backupを利用することで、バックアップ運用の工数削減や、万が一の障害時にも迅速なデータ復旧が実現できます。

    「バックアップがあれば安心」ではありません 〜HAクラスターとの相乗効果〜

    ミッションクリティカルなシステムでは「バックアップがあれば安心」というわけではありません。事業継続性は、バックアップ単体では解決できない課題をクリアし、高可用性(HA)クラスターとの組み合わせによって実現する必要があります。

     

    バックアップ単体では解決できない課題(RTO/RPO問題、セキュリティリスク)

    ランサムウェアなどのサイバー攻撃への対策など、バックアップはデータの保全に不可欠ですが、それだけではビジネスの継続性を実現することはできません。バックアップからのリストアには時間がかかり、ビジネス停止リスクが残ります。

     

    高可用性(HA)クラスターが現代企業に必須な理由

    バックアップを補完し、システムの即時復旧を可能にするのが高可用性(HA)クラスターです。HAクラスターは、システムの一部に障害が発生した場合でも、自動的に健全なノードに処理を引き継ぐ(フェイルオーバー)ことで、サービスの停止時間を最小限に抑えます。これにより、RTOを短縮し、ミッションクリティカルなシステムの継続的な稼働を実現します。HAクラスターは、ハードウェア障害やソフトウェアエラーからの迅速な回復を実現し、ビジネスのダウンタイムを最小限にするために必要です。

     

    検証LifeKeeper + AWS Backupで実現する堅牢なシステム

    そこで今回、オンデマンドバックアップによりEC2のバックアップイメージを取得し、更にバックアップイメージからIPアドレスを変更せずに、元のEC2環境にインスタンスを復元する手順を試してみました。(LifeKeeper for LinuxとLifeKeeper for Windowsの両環境で試しました)

     

    この一連の手順をドキュメントにまとめました。下記のリンクよりダウンロードしていただけます。

     

    AWSBackup検証レポート

     

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    [当社の責任範囲]

    当社はAWS Backupをはじめとしたバックアップ製品の販売やサポートを提供しておりません。このため、バックアップ製品およびバックアップ製品との連携についてのお問い合わせは、LifeKeeperおよびDataKeeperの製品サポートでは受付致しかねますので、予めご承知おきください。実装例の参考情報としてご参照をよろしくお願いします。 

     

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