DataSpiderとは?安定稼働の方法も解説!

    HULFTと並び、多くの業界で導入されているDataSpiderは、基幹系システムの効率化を助ける重要なソフトウェアです。この記事では、DataSpiderの概要とともに、障害対策のポイントについて解説します。

    DataSpiderとは

    DataSpiderとは、株式会社セゾンテクノロジーが開発・販売するETLツールです。異なる形式のデータをスムーズに連携し、データ連携を含む効率のよいアプリケーション開発・運用を実現します。

    ETLとは、Extract (抽出)、Transform (変換)、Load (書き出し)の略語であり、これらをノンプラミングのGUI操作だけで実現するのがDataSpiderです。主要なデータベースやアプリケーションはもちろん、大手クラウドサービスなど50種類以上の連携先に対応した多種多様な接続アダプタが用意されており、多くの企業で採用されています。

    DataSpiderの停止によるリスク

    重要なシステムに採用されるDataSpiderですが、それゆえに停止した際の影響は大きなものとなります。

    例えば金融・保険業界では、顧客情報や契約情報の参照や販売店との連携ができなくなることで、手続きなどに遅れがでます。製造業などでも、データの連携が出来ないことで注文情報や納期の情報などにスムーズにアクセスできず、生産管理や納品先への回答が滞ってしまいます。

    特に、夜間も動き続けているシステムが止まってしまうと、翌日の業務に支障が出るケースも少なくありません。翌朝出社した担当者はリカバリ対応に追われ、ほかの業務もさらに遅れるケースが多いのではないでしょうか。

    DataSpiderを安定稼働させるために

    では、便利で効率的なシステムを、より安定させて稼働させるにはどうするべきでしょうか?システムを安定稼働させる為に注目するべきポイントの一つとして「可用性」があげられます可用性とは、システムが停止することなく稼働し続ける能力を意味し、稼働率に置き換えることができます。

    可用性を向上させる為の方法はいくつかありますが、本記事ではHAクラスタリングソフトウェア「LifeKeeper」を例に解説してゆきます。その他の方法とHAクラスタリングソフトウェアとの比較は「よくある3つの可用性対策と、HAクラスターの使いどころ」をご覧ください。

    HAクラスタリングソフトウェアによるシステム構成は、冗長化構成とも呼ばれ、メインで稼働するサーバと非常時のために待機するサーバで構成されます。メインサーバで何か問題が発生したとき、待機していたサーバに処理を引き継ぐことで、システムを稼働し続けられるという仕組みです。この仕組みを「フェールオーバー」といいます。

    システムの障害を検知し自動復旧を行うため、復旧時間や復旧時点を小さくできます。AZを跨ぐ構成をとれば、広域障害の対策に役立ちます。バックアップと組み合わせて使用することでより高い可用性を得ることができます

    データ連携と冗長化例

    各環境での構成例

    以下では各環境での冗長化構成例をご紹介します。

    物理環境

    物理環境における一般的な構成例です。
    概念図は共有ストレージ構成ですが、データレプリケーション構成にも対応しています。

    仮想環境

    仮想環境における一般的な構成例です。
    こちらも概念図は共有ストレージ構成ですが、データレプリケーション構成にも対応しています。

    クラウド環境(例:AWS)

    クライアントが同一VPC内にある場合のAWS環境での構成例です。
    AWS上のその他の接続方式にも対応しています。

    まとめ

    Dataspiderは社内のデータをスムーズに連携し、業務を非常に効率的にしてくれますが、先述した通りシステムが止まった時の影響は大きくなります。今回は事業継続のためのシステム障害対策方法として、HAクラスターソフトウェア「LifeKeeper」をご紹介しました。

    LifeKeeperは、「提供ベンダー各社が共同制作した検証レポート」「構築や運用後のサポート」「別売の専用スクリプトで簡単に構築可能」など、商用ならではの構築や運用に役立つメリットを揃えています。Dataspiderの導入の際には、ぜひ自社のシステムにあった障害対策をご検討ください
    DataSpiderとLifeKeeperの組み合わせの詳細はこちら

    JP1・HULFT・DataSpider まるっと保護を実現するために

    組み合わせて使われることが多い JP1・HULFT・DataSpider をまるごと保護する可用性対策について、製造業の発注業務を想定したユースケースを用いてご紹介します。

    関連資料:LifeKeeper for Windows 検証レポート【 DataSpider Servista 編】

    セゾンテクノロジー様との共同検証による、DataSpiderを冗長化する手順書・ガイドも公開しております

    Windows版:LifeKeeper for Windows 検証レポート 【 DataSpider Servista 編】
    Linux版:LifeKeeper for Linux 検証レポート 【 DataSpider Servista 編】
    ※Linux版はセゾンテクノロジー様のサイトへ遷移します。​

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