DRBDの基本構成やマルチノードについていくつかの構成パターンをご紹介します。
DRBDの基本構成
DRBDの基本構成は、2台のサーバ間でストレージ(パーティション)の複製する環境です。2台のサーバ間は、DRBD専用に用意したネットワークカードを使い、LANケーブルで直結させます。DRBDでミラーリングされたデバイスは通常のHDDと同様に扱うことができるため、DRBDデバイス(/dev/drbd0)にファイルシステムを作成してマウントします。
DRBDデバイスの管理は、管理ツールで全て行い、接続の制御やデバイスのステータスの制御を行います。管理コマンドについては技術情報ページを御覧ください。
ハードウェア構成
- サーバ2台
- ミラーリングに使用するネットワークカード
- LANケーブル(直結用)
- ストレージ(空きパーティション)
ソフトウェア構成
- Linux系 OS
- DRBDカーネルモジュール(kmod-drbd)
- DRBDユーティリティ群(管理ツール)
DRBDのマルチノード構成
DRBDは2台によるミラーリングだけではなく最大4台まで同時にレプリケーションすることが可能です。この場合でも全てのノードのHDD(パーティション)に同じデータがリアルタイムに書き込まれます。
また、この場合データの読み書きができるのは1ノードだけで、残りのノードはすべてスタンバイになります。
3ノード構成
DRBDの基本構成で組まれた2台のサーバのDRBDデバイスを、さらにDRBDを使用してミラーリングする構成になります。この上位のDRBDデバイスを「スタックデバイス」と呼びます。3ノード目は主に遠隔地でのバックアップとして活用されることが多く、図のように基本構成部分はローカルネットワークを使用し、3ノード目はWANを越えた遠隔地に設置することができます。
4ノード構成
3ノードの遠隔地側(3ノード目)をさらにDRBDでミラーリングすることにより、最大4台のレプリケーションが可能となります。
DRBD9のマルチノード
DRBD9からは4ノードの制限が無くなり、最大32ノードまでのレプリケーションが可能になりました。メッシュ状に相互のノードを接続するため、例えば4ノードの同期の場合は、ネットワークの接続数が6つになります。
WAN経由での接続では無駄なトラフィックが発生するので、DRBD Proxyと併用する場合は前記のスタッキング構成での運用が推奨されます。
このメッシュ状接続により、Proxyの接続数が増える仕様は、次のDRBDで改善されます。
お問い合わせ
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