Oracle Database 19cの可用性を高める方法

    こんにちは高正です。近頃はケトルベルでトレーニングをして筋肉を増やすことがマイブームです。初めのうちは両手でケトルベルスイングしかできませんでしたが、最近は片手でケトルベルスイングができるようになりました。慣れないことでもコツコツと続けると成果が出ますね。継続は力なりです。

      さて、今回はOracle Database 19cで非推奨になったOracle Fail Safe(以降、OFS)を取り上げます。Oracle Database 19cのリリースは2019年4月です。題材として取り上げるには遅いかもしれませんね。

      想定読者

      • OFSの代わりとなる製品を探している人
      • HAクラスタ製品に興味がある人

      Oracle Database 19cでOracle Fail Safeが非推奨

      さてOFSとは何でしょうか。Oracle Fail Safeの管理ドキュメントOracle Fail Safeの概要には次のように書いてあります。

      Oracle Fail Safeはユーザーフレンドリなソフトウェアで、Windowsフェイルオーバー・クラスタとともに、Microsoftクラスタ上で高い可用性を実現するビジネス・ソリューションです。クラスタは、ネットワーク・ユーザーからは可用性の高い単一システムのように見える2つ以上のMicrosoft Windowsシステムで構成されます。クラスタ内の各システムをクラスタ・ノードと呼びます。

      Oracle Fail SafeはMicrosoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ・ソフトウェアとともに、クラスタ上で実行されるアプリケーションおよびシングルインスタンス・データベースの高い可用性を実現します。あるクラスタ・ノードに障害が発生した場合、Microsoft Windowsフェイルオーバー・クラスタ・マネージャを使用して構成したパラメータに基づき、クラスタ・ソフトウェアがその作業負荷を正常に機能しているノードに移します。この操作をフェイルオーバーと呼びます。

      Oracle Fail Safeによって、シングルインスタンスOracle Database、およびMicrosoft Windowsサービスとして構成可能なほとんどすべてのアプリケーションの停止時間を短縮できます。

      この内容を平たい表現をすれば、OFSはWindowsフェイルオーバークラスタ(WSFC)と組み合わせてOracleデータベースの可用性を高めるソフトフェアだということです。このOFSがOracle Database 19cで非推奨になりました。Oracle Database 19cの次バージョンのOracle Database 21cではサポート終了の扱いになりました。これらのデータベースのサポート期間は次のとおりです。Oracle Database 19cでOFSが利用できるのは最長で2027年4月までです。

      • Oracle Database 19c
        • Premier Support Ends:2024年4月
        • Extended Support Ends:2027年4月
        • Sustaining Support Ends:期限なし
      • Oracle Database 21c
        • Premier Support Ends:2024年4月
        • Extended Support Ends:利用不可
        • Sustaining Support Ends:期限なし
      サポートステージの違いはこちらをご参照ください。

      今後もOracle Databaseを安定運用するためには

      Oracle Database19cでOFSが非推奨になったため、OFS/WSFCの代わりになる製品を探している方もいるのではないでしょうか。弊社HAクラスタ製品のLifeKeeperを利用すれば、Oracleの可用性を高められます。LifeKeeper for WindowsはOracle Database 19cはバージョン8.7.0からサポートしています。現在、LifeKeeper for Windowsの最新バージョンは8.8.2です。現状はLifeKeeper for Windows v8.7.0からv8.8.2の範囲でOracle Database 19cをサポートしています。Oracle Database 21cはv8.8.2でサポートしています。


      • Oracle Database 19c
        • LifeKeeper for Windows v8.7.0
        • LifeKeeper for Windows v8.7.1
        • LifeKeeper for Windows v8.7.2
        • LifeKeeper for Windows v8.8.0
        • LifeKeeper for Windows v8.8.1
        • LifeKeeper for Windows v8.8.2
      • Oracle Database 21c
        • LifeKeeper for Windows v8.8.2

      LifeKeeper製品のバージョン毎のライフサイクルについてはこちらをご覧ください。


      SIOS Protection Suite for Windows サポートマトリックスより抜粋

      LifeKeeper製品のアプリケーションやミドルウェアの対応状況を確認するときは サポートマトリックスを見るのが確実です。LifeKeeper製品のリリース情報を確認するときは、SIOSテクニカルドキュメントサイトもしくはLifeKeeper/DataKeeperユーザーポータルをご利用ください。ちなみに、LifeKeeper for Windows v8.8.2のリリース情報の詳細はこちらのリリース情報から確認できます。

      Oracle Databaseのクラスター構成パターン

      さて、話題をOracle Databaseのクラスター構成の話に戻します。LifeKeeperは様々なプラットフォームに対応しています。

      大きく分けてクラスターのプラットフォームは3つになります。基本的にはどのプラットフォームでもクラスタの組み方は同じです。なお、AWS、Azureに関して代表的な構成として以下があります。

      AWS環境上でサポートされるHAクラスター構成

      AWS環境上でサポートされるHAクラスター構成についてより抜粋

       

      Azure環境上でサポートされるHAクラスター構成

      Azure環境上でサポートされるHAクラスター構成についてより抜粋

      ※上記の他にWSFC/DataKeeperを使う構成もあります。

      最後に

      もし、製品に興味をお持ちの方はぜひご相談ください。現在、評価版のご提供オンライン相談を行っております。ぜひご利用ください。

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