AWS障害をきっかけに、改めて考える冗長構成と可用性設計

    皆さんこんにちは。2025年10月20日にAWSの米国東部リージョン(US-EAST-1)で発生した障害は、SlackやZoomをはじめとした普段の業務で使われる多くのサービスに影響が及び、いかに多くのサービスがAWSの基盤の上で動いているかを改めて実感しました。

    HAクラスター製品のLifeKeeperをAmazon EC2上でどのような構成にするかについて、日々お客様と打ち合わせをさせて頂いております。基本的には同一リージョン内のAZ(アベイラビリティーゾーン)を跨いだActive/Standby構成(マルチAZ構成)が大半ですが、中には地理的に離れたリージョン間でのActive/Standby構成(クロスリージョン構成)のご要件が出てくることもあります。

    LifeKeeperはマルチAZ構成が基本構成ではありますが、リージョンを跨いだクロスリージョン構成にも対応しています。
    その他、構成など詳細は製品ページをご覧ください。

    AWSでのLifeKeeperの構成例

    マルチAZ構成の例

     

    クロスリージョン構成例

     

    なお、クロスリージョン構成にする場合は、リージョン間のデータ同期のパフォーマンスをはじめとして考慮すべき要素が増えるため、構成の設計には十分な考慮が求められます。リージョンの障害対策は災害対策として捉え、「サーバーやソフトウェアの障害対策はLifeKeeperで対応(マルチAZ構成)、災害対策はバックアップで対応」といった、複数の手法を組み合わせるお客様は従来から多くいらっしゃいます。

    マルチAZ構成とバックアップを組み合わせた例

     

     

    まとめ

    当社としては「障害対策(サーバーやソフトウェアの障害)と災害対策(リージョンの障害)を分けて考えるのが良い」と考えています。障害対策はLifeKeeperでマルチAZ構成、災害対策はバックアップを併用するのが現時点ではベストプラクティスだと考えています。一方で、HAクラスターでクロスリージョン構成を実現することも可能です。

    当社ではご要件に合わせたご提案が可能ですので、お気軽にお問い合わせください