低コストで SQL Server の HA/DR を実現する

    ※この記事は翻訳されたものです。本記事の原文はこちら

    高可用性とディザスターリカバリー(HA/DR)は、すべてのデータベース環境、特にミッションクリティカルな環境にとって不可欠な要件です。しかし多くの企業は、コストを大幅に増大させることなくHA/DRを実現しようとする際、課題に直面しています。この記事では、このような問題を抱えている方のために、効果的なソリューションをご紹介します。

    SQL Server Standard Editionは広く使用されていますが、クラスター内で2ノードしかサポートしないという制限があります。しかし、SIOS DataKeeper Cluster Editionの機能を活用することで、この制限を克服し、ディザスターリカバリー用に3番目のノードにデータをレプリケーションすることができるようになります。

    この戦略では、SQL Server Enterprise EditionにアップグレードしてAlways On 可用性グループを使用する代わりに、SQL Server Standard Editionを使用してSANLess SQL Server フェールオーバー クラスター インスタンス(FCI)を作成できるため、SQL Serverのライセンス費用を70%以上節約できます。

    この記事では、クラスターに属さない第3のノードでのデータ復旧にSIOS DataKeeperを使用する手順を説明します。

     

    ノードの構成

    このシナリオでは、DataKeeper-1とDataKeeper-2という2つのノードがクラスター内に構成されているとします。これらのノードのEドライブが相互にレプリケートされています。また、DataKeeper-1はクラスターに属していない第3のノードDataKeeper-3にレプリケートしています。SQL Server Standard Editionでは、3番目のノードはクラスターの一部にはなれないことに注意してください。

     

    3番目のノードの準備

    まず、DataKeeper-3がクラスターから分離されていることを確認します。これで2ノードクラスター(DataKeeper-1とDataKeeper-2)となり、SQL Serverはフェイルオーバークラスターインスタンスとして構成されますが、SIOS DataKeeperを使用して3番目のノードであるDataKeeper-3にレプリケートされます。

     

    ディザスターリカバリープロセスの手順

    では、実際の災害時にはどのように機能するのでしょうか? 以下に、その手順を説明します。

    1. 災害をシミュレートする:このケースでは、災害をシミュレートするために、クラスター(DataKeeper 1と2)上のSQL Serverをオフラインにします。
    2. DataKeeper 3に切り替える:SQL Serverがオフラインの状態で、DataKeeper-3に切り替えます。 ただし、最初はDataKeeper3上のボリュームEにはアクセスできません。
    3. ボリュームのロックを解除する:DataKeeper-3でボリュームのロックを解除するには、チュートリアルビデオにある「emcmd . switchovervolume」というコマンドライン操作を実行する必要があります。
    4. データベースのアタッチ:実際の災害時には、DataKeeper-3上でSQL Serverのスタンドアロンインスタンスを実行する必要があります。このスタンドアロンインスタンスから、ユーザー定義データベースをアタッチすることができます。
    5. クラスターにレプリケートして戻す: DataKeeper-3に書き込まれたデータは、DataKeeper-1とDataKeeper-2にレプリケートされます。これは SIOS DataKeeper インターフェースで確認できます。

     

    災害後の復旧

    災害が解決したら、同様の手順でボリュームを元のソースに戻すことができます。

    SIOS DataKeeper Cluster Editionを活用することで、SQL Server環境に、堅牢で費用対効果が高く、効率的な高可用性ディザスターリカバリー戦略を導入することができます。このプロセスにより、SQL Server Enterprise Editionへのアップグレードが不要になり、コストを大幅に削減できるだけでなく、災害時にもデータの可用性と迅速なリカバリーが保証されます。

    こちらの動画でこのプロセスの説明をご覧いただき、コストをかけずにSQL Serverの回復力を維持できることをご確認ください。

     

    お問合せ

    高可用性とディザスターリカバリーのソリューションについては、サイオスの担当者にお問い合わせください。

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