皆様こんにちは。サイオステクノロジーの西下です。
今回はLifeKeeper for Linuxに加えてLifeKeeper for WindowsでもAzure共有ディスクがサポートされるようになったことをご案内致します。
Azure環境でLifeKeeper for Windowsを構築する場合、クラスターノード間のデータの共有方法としては、これまではDataKeeper構成のみがサポートされていました。
↑(図1)DataKeeper構成の例。この図では可用性ゾーンを跨いだ構成となっていますが、単一の可用性ゾーン構成もサポートされます。
この度、DataKeeperに加えてAzure共有ディスク構成もサポートされることになりました。
↑(図2)Azure共有ディスク構成の例。この図では可用性ゾーンを跨いだ構成となっていますが、単一の可用性ゾーン構成もサポートされます。
Azure共有ディスクは、内部では三重化されたディスクを共有ディスクとして提供しています。この三重化された冗長化オプションには下記の2種類があります。
- 単一の可用性ゾーン内で行っている「LRS(ローカル冗長ストレージ)」
- 3つの可用性ゾーンに跨って行っている「ZRS(ゾーン冗長ストレージ)」
LifeKeeper for Windowsでは、LRSとZRSの両方をサポートします。クラスターの配置によってLRSとZRSを使い分ける必要があります。
- クラスターが単一の可用性ゾーン内で構成される場合:LRS
- クラスターが可用性ゾーンを跨いで構成される場合:ZRS ※上記の図2のパターン
※LRS・ZRSをサポートしているリージョンの情報については、マイクロソフト様にご確認願います
なお、Azure共有ディスクに関わらず、LifeKeeper for WindowsではExtMirrドライバを使い、共有ディスクのI/Oフェンシングを行っています。このため、スプリットブレイン対策機能のQuourm/Witnessは必須ではありませんが、Azure環境でより堅牢なシステムを実現するためにはQuorum/Witnessの使用が推奨されます。Quorum/Witnessについては下記をご参照下さい。当検証レポートでは、storageモード(SMB(Azure Files))が使用されています。
→[Quorum/Witness]
https://docs.us.sios.com/sps/8.9.2/ja/topic/lifekeeper-quorum
→[ExtMirrドライバについて:当社ブログ「SIOS LifeKeeper for Windowsの新しいドライバーにできること」]
https://bcblog.sios.jp/new-driver-lifekeeper-for-windows-stronger-data-protection/
ちなみに、LifeKeeper for LinuxでもLRSとZRSがサポートされていますので、こちらもご参照下さい。
→[Azureクイックスタートガイド]
https://docs.us.sios.com/spslinux/9.8.0/ja/topic/configurations
今後の構築要件には、Azure共有ディスクが含まれるケースが増えてくることが予想されます。LifeKeeperはLinux版・Windows版共にAzure共有ディスクをサポートしておりますので、ぜひご活用下さい。
当構成の検証レポートをLRSとZRS向けにそれぞれご用意しております。ご希望の方は、下記フォームからお申し込み下さい。
LifeKeeper for WindowsとAzure共有ディスクを組み合わせた動作検証レポート 【Azure共有ディスク(LRS構成)編】
Azure環境上でAzure 共有ディスクをLifeKeeper for Windowsの共有ボリュームとして利用したHAクラスター構成の動作検証を行いました。本編では、Azure 共有ディスクはLRS構成(単一の可用性ゾーン内に閉じた構成)で検証した結果が記載されています。
LifeKeeper for WindowsとAzure共有ディスクを組み合わせた動作検証レポート 【Azure共有ディスク(ZRS構成)編】
Azure環境上でAzure 共有ディスクをLifeKeeper for Windowsの共有ボリュームとして利用したHAクラスター構成の動作検証を行いました。本編では、Azure 共有ディスクはZRS構成(複数の可用性ゾーンを跨いだ構成)で検証した結果が記載されています。