3ステップでITシステムの効果的な冗長化を実現

    ※この記事は翻訳されたものです。本記事の原文はこちら

    業界によっては、重複した作業は会社のリソースを無駄にし、意図しないヒューマンエラーや時間的なロスを招くことがあります。しかし、システムやデータを管理するITの世界で「冗長性」と呼ばれる重複プロセスは、組織の継続的な成功に不可欠なのです。

    そこで本記事では、ITシステムの効果的な冗長化を実現するための3つのステップをご紹介してゆきます。

    1.冗長化ツールでデバイスとソフトウェアの両方を保護する

    冗長性を提供するITツールは、システムやソフトウェア資産を損失や破損から確実に保護します。またビジネスが中断された場合には、これらのツールがあればビジネスをタイムリーに回復させることができます。

    ITシステムにおける冗長性とは、物理、仮想、クラウドといったいずれの環境においても、システムのコンポーネントを複製する能力を持つことを意味します。ユーザーレベルでの簡単な例は、ユーザーのPCが故障した場合に備えて、PCシステムのコピーを作成し、予備として別のPCに保存しておくことです。

    この考え方は、サーバーやストレージ、ネットワーク機器など、コンピューターを構成するあらゆる機器に適用できます。たとえば「ミラーリング」は、同じデータを複数のディスクに書き込むことで、それらのディスクを冗長化する仕組みです。

    冗長性を確保することで、デバイスの障害が発生しても、速やかに予備のデバイスに切り替えて復旧することができます。多くの企業はITシステムに大きく依存しており、システム障害によるサービス停止は、業務の大幅なダウンタイムを引き起こす可能性があります。そのため、ITシステムが障害に強い状態を維持し、業務中断のリスクを低減するためには、冗長化が不可欠です。しかし、組織の規模や地理的な場所によっては、これは難しく、時間とコストがかかります。

    2.クラスタリングですべてのデータを最新の状態に保って同期させる

    同じ仕様、同じ環境(OSやソフトウェア)でデバイスを冗長化しても、障害が発生した場合に、ユーザーのファイルやメール、およびミッションクリティカルなアプリケーションデータの損失を自動的に保護することはできません。これは、ユーザー個人のPCだけでなく、複数のサーバーやストレージデバイスにまたがる大規模な組織でも同じです。データを保存しているデバイスに障害が発生すると、最新のデータにアクセスできず、業務が大幅に遅延する可能性があります。さらに、SQL Server、Oracle、SAPなどの大規模アプリケーションでは、復旧に時間がかかる可能性があります。

    残念ながら多くの企業は、データをバックアップするだけでリスクが軽減されると考えています。しかし、実際に本番システムが突然故障するまで、ほとんどの人はバックアップから待機システムにデータを復元することがどれほど難しいかを理解していません。

    対照的に、障害が発生した稼働システムにあったのと同じデータがすぐに使用できるようになっている待機システムを用意しておけば、待機システムを起動してそれに切り替えればOKで、復旧作業が格段に楽になります。これを可能にするのが、高可用性(HA)クラスターシステムです。

    クラスタリングは、予期しないシステム障害を補うために冗長性を持たせることで、ソフトウェアおよびハードウェアシステムの信頼性とパフォーマンスを向上させるのに役立ちます。 HAクラスターシステムは、冗長化されたサーバー(稼動系と待機系)と、両サーバーがアクセスできる外部ストレージ(共有ディスクなど)で構成されています。万が一、稼動系サーバーに障害が発生した場合、待機系サーバーに切り替えることで、待機系サーバーと最新のデータが格納された外部ストレージを組み合わせてサービスを継続することができます。

    ちなみに、サーバー内のディスク間でデータをリアルタイムに同期させる「レプリケーション」でも、同様の機能を実現できます。レプリケーションは、高価な外部ストレージを設置する必要がなく、両方のインスタンスで最新のデータを保持することができるため、ディザスターリカバリー対策としても優れています。セカンダリーインスタンスの場所に応じて、データは同期または非同期でレプリケーションされます。ただし、データのレプリケーション方法は目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)に影響を与えるため、注意が必要です。

    3.フェールオーバーを自動化する

    HAクラスターシステムとレプリケーションのいずれを利用する場合でも、障害発生時にサーバーを手動で切り替えることは避けるのがベストです。その代わりに、フェールオーバーと呼ばれるプロセスで、遅延なく切り替えが実行されるようにプロセスを自動化します。HAクラスターシステムやレプリケーションの自動フェールオーバーを設定することで、ダウンタイムを最小限に抑え、ヒューマンエラーを減らすことができます。

    さいごに

    SIOSのSANベースのクラスタリングソリューションおよびSANLessクラスタリングソリューションは、物理、仮想、クラウド、またはハイブリッドクラウド環境のミッションクリティカルなアプリケーションに高可用性ディザスターリカバリー機能を提供します。 詳細については、弊社高可用製品ページをご参照ください。

     

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