2022年12月末で販売停止となるARK/GenericARKなどの対応について

    20224月のLifeKeeper for Linux v9.6.1のリリース時に先行して販売店様にはお知らせをしておりましたが、いよいよ2022年12月31日にいくつかのARKの新規販売終了と、いくつかのGenericARKベースのリカバリーキットの有償サポートの新規契約の受付を終了します。

    今回は販売終了となる製品とそれらのソフトウェアをクラスター化するための手法をご紹介します。

    [ 販売終了となる製品 ]

    • NEC iStorage StoragePathSavior ARK
    • PowerPath ARKPowerPath ARKにつきましては販売を継続いたします。(2023年1月6日追記)
    • Samba ARK
    • Postfix ARK
    • HULFT HUB Recovery Kit

    これら製品のサポートに関してはLifeKeeper for Linux v9のサポート期間と併せて提供致します。各製品のサポート期間は下記のプロダクト・ライフサイクルページにて確認下さい。

    [ 有償サポートの新規受付終了 ]

    • GenericARK for Tomcat
    • GenericARK for Dovecot
    • GenericARK for Zabbix
    • GenericARK for Cybozu Garoon

    既にサポートの契約があるお客様に対しては最長2024年12月31日までサポートを提供します。

    2022年12月以降の対応について

    iStorage StoragePath及びPowerPathのマルチパス連携用のARKについては、「OS標準のDMMPを利用頂く」方法、「AnyStorage」での採用、「他ストレージへ置き換え」などの手法がありますので適切な代替案のご検討ください。

    次に「Samba」「Postfix」「HULFT-HUB」「Tomcat」「Dovecot」「Zabbix」「Cybozu」などのアプリケーションなどの対応についてお伝えします。

    上記記載の7種の内、最初の3つはARKが提供されており、代替案を知りたいという方が多いと思いますので、まずこの3つについて説明します。

    PowerPath ARKにつきましては販売を継続いたします。(2023年1月6日追記)

    Samba ARK

     Sambaについてはsystemctlコマンドに対応し、start/stop/statusで応答がありますので、QSP(Quick Service Protection)の仕組みを利用頂く事でスクリプトを書くことなくLifeKeeperで保護対象とできます。

    systemctlコマンドでのステータス確認の様子
    <systemctlコマンドでのステータス確認の様子>
    LifeKeeperでの登録の様子
    < LifeKeeperでの登録の様子>

    Postfix ARK

     Postfixについても同様のQSPの仕組みでLifeKeeperへの組み込みが可能です。一例としてStep by Stepの説明でPostfixをQSPで対応するブログを公開していますのでこちらもぜひご一読下さい。

    HULFT-HUB ARK

    HULFT-HUBについては標準でHULFT-HUBを起動させるためのコマンドで「systemctl」もしくは「service」に対応しておりませんのでQSPでの簡易対応は困難です。HULFT-HUBLifeKeeper制御下に置くにはGenericARKをご利用者様にて記述する必要があります。 

    次にサポートGenericARK系の物についての代替え策も見ていきましょう。

    GenericARK for Tomcat

    tomcatもインストール後にsystemctlコマンドでの応答があるため、QSPが利用できます。

    systemctlコマンドでのステータス確認の様子
    <systemctlコマンドでのステータス確認の様子>
    LifeKeeperでの登録の様子
    <LifeKeeperでの登録の様子>

    GenericARK for Dovecot

    Dovecotもsystemctlコマンドの応答がありますのでQSPで簡単にHA化できます。

    systemctlコマンドでのステータス確認の様子
    <systemctlコマンドでのステータス確認の様子>
    LifeKeeperでの登録の様子
    <LifeKeeperでの登録の様子>

    GenericARK for Zabbix

    Zabbixサーバ6.0マニュアルを確認すると、serviceコマンドからの起動が可能である事が確認できます。

    Shell> service zabbix-server start

    LifeKeeperにおけるQSPの仕組みとして必要条件は2つです。

    LifeKeeper for Linux日本語マニュアル(QSP)

    “QSP Recovery Kit は、OS のサービスを簡易的に保護する仕組みを提供します。OS の service コマンドまたは systemctl コマンドで 起動 (start) ・停止 (stop) ができるサービスであれば、容易にリソースが作成できます。Generic Application を使っても同じことが 実現できますが、QSP を使えばコードの開発が不要です。また、依存関係を作成することで、他のリソースで保護しているアプリケーションと 連携してサービスを起動・停止させることができます。”

    ZabbixはZabbix本体以外にapache/Mysqlなども必要ですので、以前の検証ブログも参照の上、QSPと組み合わせてLifeKeeperへ組み込んでください。

    GenericARK for Cybozu Garoon

    Cybozu Garoonについては単体構成/サーバ分離構成/単体+全文検索サーバ構成/DB分割構成とサポートを提供していた構成が多く今後の利用については、各構成に合わせたGenericARK開発を利用者様にてご準備下さい。前記したsystemctlコマンドもしくはserviceコマンドに応答があるアプリケーションなどはQSPをご利用頂く事が可能です。

    対応を以下に纏めます。

     

    2022年12月まで

    2023年1月から

    NEC iStorage StoragePathSavior ARK

    ARK有

    OS標準のマルチパス(DMMP)を利用
    ※詳細はお問い合わせください
    AnyStorage

    PowerPath ARK

    ARK有

    OS標準のマルチパス(DMMP)を利用
    ※詳細はお問い合わせください
    AnyStorage

    PowerPath ARKにつきましては販売を継続いたします。(2023年1月6日追記)

    Samba ARK

    ARK有

    QSPで置き換え可能

    Postfix ARK

    ARK有

    QSPで置き換え可能

    HULFTH HUB ARK

    ARK有

    GenericARKをユーザにて作成

    GenericARK for Tomcat

    サポート販売有

    QSPで置き換え可能

    GenericARK for Dovecot

    サポート販売有

    QSPで置き換え可能

    GenericARK for Zabbix

    サポート販売有

    一部QSPで置き換え可能

    GenericARK for Cybozu Garoon

    サポート販売有

    GenericARKをユーザにて作成

    共有ストレージに利用するマルチパスARKを除いては、QSPで置き換え可能な物、GenericARKをユーザにて作成する物など対応が分かれるものもありますが、この表に記載のものに関わらず、systemctlコマンド、serviceコマンドで応答のあるプログラムは「スクリプトを書かずに」LifeKeeperに組み込む事ができますので、ぜひQSPの仕組みのご利用もご検討下さい。

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