AZ-900を無料で受験するまでの3つのステップと注意点

    AZ-900を無料で受験するまでの3つのステップと注意点

    こんにちは、マーケティング担当のオイカワです。

    先日、AZ-900というAzureの入門資格を受け、合格いたしました。しかも受験料ナシで!参考書や設問例などの合格のための勉強ネタはインターネット上にたくさんありますので、本記事では、無償トレーニングからオンライン試験当日までの手続きを中心に説明します。そして、ちょっと分かりにくい申し込み方法など、私がハマった3つの注意点を共有いたします。

    これからAZ-900の受験を考えている方が、試験勉強に集中できるよう、それ以外のプロセスをスムーズに進める一助になれば幸いです。

    AZ-900とは

    AZ-900とは、「Microsoft Certified: Azure Fundamentals(AZ-900)」という認定資格のことです。そもそもマイクロソフトでは、Azureに携わる人たち向けに、基礎「Fundamentals」、役割別「Role-based」、専門「Specialty」という3つのカテゴリと、計16個の認定資格を提供しております。AZ-900は、Azure列のFundamentals行に位置する資格です。(下図の左下に位置。)

    Microsoft認定資格の一覧出典:https://query.prod.cms.rt.microsoft.com/cms/api/am/binary/RE2PjDI

    以下に出題範囲や合格点などの試験概要をまとめましたので、ご参考ください。
    出題範囲は、パブリッククラウド自体の理解、Azureの主要サービスの特徴、セキュリティ、サポートなど多岐に渡ります。

    資格名AZ-900 Microsoft Certified: Azure Fundamentals
    出題範囲
    • cloudのコンセプトに関する説明(20〜25%)
    • コアAzureサービスに関する説明(15〜20%)
    • Azureのコアソリューションと管理ツールに関する説明(10〜15%)
    • 一般的なセキュリティおよびネットワークセキュリティ機能に関する説明(10〜15%)
    • ID、ガバナンス、プライバシー、およびコンプライアンス機能に関する説明(20〜25%)
    • Azureのコスト管理とService Level Agreementsに関する説明(10〜15%)
    受験方法自宅でのオンライン試験「ピアソン VUE」  or  指定試験会場でのオンライン試験
    申し込み方法オンライン
    合格点1000点満点中700点以上で合格

    ※2021年2月調べ

    以降、受験当日までの3つのステップと注意点を時系列で説明していきます。

      1. 受験費用が無償になる特典の獲得
      2. 受験日の設定
      3. 受験当日の準備

    ステップ1)受験費用が無償になる特典の獲得

    AZ-900の受験費用は12,500円です。ITベンダーが実施している認定試験の入門編としてはやや高い印象です。しかしながら、MicrosoftではAZ-900に必要な知識をWebinar形式で教えてくれる無料のVirtual Trainingを実施しております。しかもトレーニングの受講を完了するとAZ-900の受験費用が無料になる特典があります。この特典付きトレーニングはいつまで実施されるのか分かりませんが、AZ-900の受験に興味がある方は、ぜひ以下よりトレーニングを申し込んでみてください。

    出典:https://www.microsoft.com/ja-jp/events/top/training-days.aspx?activetab=a1:primaryr4#primaryR3

    トレーニングは半日x2日間となっており、不定期に開催しております。試験によく出てくる可用性セット・可用性ゾーンの考え方や、Azure ADの概念などを、講師がグラレコのように図示しながら教えてくれるため、非エンジニアの私でも基本的な概念をイメージでき、とても助かりました。

    注意点①

    ここで1つ目の注意点です。

    トレーニング受講から約1週間後に以下件名のサンクスメールが届きます。

    「Microsoft Azure Virtual Training Day: Fundamentals」にご参加いただき、ありがとうございました

    私は、試験費用が無償となる「クーポンコード」的なものを期待していたのですが、メール本文中にそんな情報がないため見落としてしまいました。実際は、申し込み時のメールアドレスにて受講の記録が確認され、Microsoft側で無償化される準備ができた、という案内メールになります。これで安心して受験日の設定に進んでください。

    ステップ2)受験日の設定

    サンクスメール受領したら、さっそく試験を申し込みしましょう。Microsoft Learnという、Microsoft関連のスキルアップを支援するサイトがあります。そこから、AZ-900の試験ページに遷移ください。試験日をスケジュールする黄色いボタンをclickして申し込みを開始してください。

    AZ-900の試験ページ

    注意点➁

    2つ目の注意点です。

    申し込みを行う際は、個人でお持ちのメールアドレスでログインし、登録手続きを開始してください。AZ-900の試験を申し込めるのは、個人のメールアドレスです。企業・団体管理のOffice365に紐づいた会社のメールアドレスでは試験を申し込めません。Virtual Trainingを会社メールアドレスで受講された場合は、試験日の登録手続きの中で、個人のアドレスとの紐づけを行い、受験料を無償化してください。

    詳細な手順はこちらよりご確認ください。Ignite参加の無償特典利用に関するページですが、やり方は同じです。サポートコミュニティへ問合せした時もここを案内されました。

    それでもうまく行かない場合は、以下Microsoftが運営しているコミュニティで「AZ900」等で検索し、類似のQAを探すか、コミュニティへ問合せしてみるとよいです。

    Microsoft認定「AZ900」のQA検索結果出典:https://trainingsupport.microsoft.com/ja-jp/

    試験の登録が完了すると、PearsonVUEConfirmation@pearson.com という差出人からメールが届きますので、これで申し込みは完了です。

    ステップ3)受験当日の準備

    AZ-900では、「ピアソン VUE」というオンラインでの試験が利用できます。執筆時点もそうですが、コロナ禍の緊急事態宣言を受け、オンサイトの試験会場が一次的に閉鎖されていたりもしますので、この方式で受験する可能性も高いと思います。以下、「ピアソン VUE」の受験方法について記載します。

    そもそもこの「ピアソン VUE」とは、イギリスの会社が開発したオンラインで公正に試験を受けるためのソフトウェアです。イギリスの運転免許試験、アメリカの大学院試験(GMAT)、シスコやオラクルなどのベンダー資格試験でも採用されている方式だそうです。PCに繋がったマイクやWebカメラに不正を行える可能性がないかをチェックしたり、試験中の受験者の様子を試験官がリモートで確認したりできる機能があります。

    当日、受験しようとしたら「ピアソン VUE」が立ち上がらず受験出来なかった、とならないよう事前チェックください。

    AZ-900オンライン試験前チェック項目出典:https://pearsonvue.co.jp/microsoft/onvue

    注意点➂

    ここで最後の注意点です。

    オンライン受験を実施するPCで、ピアソンVUEが起動できるかのシステムテストを必ず行ってください。私は、ノートPC購入時から入っていた「IRCamSrv.exe」というバックグラウンドで動くサービスにより、エラーダイアログが途中で出てきました。いろいろと調べてなんとか、サービスの停止方法を確認できました。念のため「IRCamSrv.exe」の停止手順を記載しておきます。

    【一時的に停止する手順】
    1) (Windows キー+X)→[コンピュータの管理]をクリック→[コンピュータの管理]画面の [サービスとアプリケーション]→[サービス]をクリック
    2) サービス一覧の[IR Camera Overheat Detection Service]を右クリック→[停止]をクリック

    ちなみに、このサービスはPCを再起動するとまた起動されるため、試験日当日も実施する必要があります。お気をつけください。

    当日は、2種類の身分証明書を用意のうえ、予定時刻の15分前にはオンライン試験会場へはいりチェックインプロセスを開始しましょう。

    1. Microsoft Learnにログインし、[ダッシュボード]から予約を表示し、
    2. [前もってスケジュールされたオンライン監督下の試験を開始する]を選択。
    3. [購入済みオンライン試験]から目的の試験をクリック。
    4. [開始]をクリックしてセルフチェックインプロセスを進め、プロクター 試験官が接続するまで待機。
    5. プロクター試験官の指示に従い、身分証の提示後、デジタル機器や参考書などの持ち込みがないことをWebカメラを使って部屋の様子を見せ、確認してもらう。

    といった流れです。

    試験は、最終問題まで完了後、終了ボタンを押すか、試験終了時間にならない限り終わりません。チェックをつけた問題を後で見返すなりして、取りこぼしがないか確認するとよいです。

    終了ボタンを押すと、その場ですぐに点数と合否判定が表示されます。私はオンライン試験初体験だったので、かなりドキドキしました。

    最後に

    AZ-900は非エンジニアでも2-3週間勉強すれば獲得が可能な資格です。IT企業にてクラウドに関連した商材を扱っているひとであれば比較的容易に取得が可能だと思います。加えて、Azureのサービス群の全体像と基礎的な知識が身に付き、社内エンジニアとの会話やお客様との商談でも少し踏み込んだ会話ができるようになります。受験費用が無料になる特典があるうちに、ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか。

    マンガでわかる、クラウドでの障害対策の考え方

    クラウド環境での障害対策について初めて学ぶ方には『マンガでわかるクラウドでの障害対策の考え方』がおすすめです。


    ※個人情報入力なしでPDFファイルがダウンロードできます

    関連ページ

    • 障害対策に関するblog「ビジネス継続とITについて考える」> Azure
      Azure VMなどIaaSの可用性機能紹介や、その上で稼働するソフトウェアの障害対策情報、など

      https://bcblog.sios.jp/tag/azure/

    • エンジニアのためになる技術blog「TECH.LAB」> Azure
      Azure ADやAzure Container Instancesなどのマネージドなサービスのやってみた、など

      https://tech-lab.sios.jp/archives/category/azure

    お問合せ

    弊社サイオステクノロジーは、Azure上のサービスを使ったシステムのインテグレーションと、Azure上での基幹システムの可用性を高めるソリューションを提供しています。エンジニアはもちろん、営業・マーケティングのメンバーもAZ-900の取得を通して、一歩踏み込んだ提案をお客様に行うべく活動しております。Azureでお困りの際は、ぜひご相談ください。

    SNSでもご購読できます。