こんにちは、LifeKeeperのプリセールスを担当しております國政です。いつも当ブログをご覧頂きましてありがとうございます。
今回はAzure上でS2Dを使ってSQL Serverを冗長化するにあたりいくつか考慮すべきポイントについて記事を書いてみたいと思います。
S2Dってどんな機能?
S2DとはStorage Space Directの略で日本語では「記憶域スペースダイレクト」といいます。Windows Server2016から追加された新機能で、S2Dを使うと共有ストレージなしでクラスターを構成することができます。Azureを始めとしたクラウド環境では共有ストレージ構成を取ることができないため、S2Dを使ったクラスター構成を検討している方もいらっしゃるかと思います。
しかし、S2Dを使う際にはいくつか制限事項があります。次からSQL Serverの可用性を高める場合の制限について考えてみます。
S2Dで冗長化する際の4つの制限事項
1.Windows Serverのバージョン
S2Dが使えるのはWindows Server 2016以降のバージョンです。2008や2012ではS2Dを使うことはできません。
2.SQL Serverのバージョン
SQL Serverも2016以前のバージョンではS2Dを利用できません。
3.ストレージ関連の要件
S2Dは直接接続されているSATA/NVMe/SASの利用は可能ですが、FC/iSCSI/FCoE接続のSANストレージは利用できません。
また、必要ディスク数はS2Dが2台以上のSSDと4台以上の追加ドライブが必要です。
4.高速ネットワークの必要性
S2Dは信頼性の高い高帯域幅、低遅延なネットワークで各ホストを結ぶ必要があり、10Gbps以上のネットワークが推奨です。
S2Dの利用に際しては上記4つの制限がありますが、Azure上でクラスターを組みたい場合どうすれば良いのでしょうか。
S2D利用制限の解決策とは?
Azure上でSQL Serverをクラスター化するには、S2D以外の選択肢もあります。
サイオステクノロジーのデータレプリケーションソフトDataKeeperを使うと、S2Dでクリアできなかった問題が解決できるかもしれません。
まとめ
SQL Server2008のEOL問題をきっかけにAzure上での構成を調べる方も多くなったかと多います。Azure上でSQL Serverのキーワードで検索すると「S2D」をストレージとする文献が多く見つかるかと思います。この「S2D」は上記表にあるようにSQL Server2016以降が対応であり、SQL Server 2008では利用する事ができません。
当社DataKeeperではSQL Serverのバージョンに制限はありません。高速ネットワークやストレージ要件もS2Dに比べ対応範囲が広くAzure上で構成する際には「SQL Server + DataKeeper」の組み合わせや「SQL Server + WSFC + DataKeeper」の組み合わせが可用性と利便性を高める最良の組み合わせであると考えます。
資料ダウンロード
昨年「SQL Server環境で高可用性を実現する7つのポイント」としてAlways Onとの比較、運用のしやすさの違いなどの点について記事を掲載しました。
執筆当時はSQL Server2012を主として調査をしておりましたので、この度SQL Server 2017/2019に対応した内容にアップデートし資料として公開しました。
この資料、すでに大変な人気資料となっておりSQL Serverの可用性を考える方におすすめの資料です。
こちらの資料がダウンロードいただけます
・『Windows Server Failover Clusteringに関する調査
・『SQL Server AlwaysOn可用性グループの制約とSIOS SANLessClustersの優位性』
この解説資料の中に少し触れると、「SQL Server可用性のパターン」「SQL2016 Standard Editionでの制約」「SIOS DataKeeperのパフォーマンス検証、測定」などが掲載されており大変興味深い内容となっております。
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