Windows版のJP1をAzure上で冗長化する構成が発表されました!

    みなさん、こんにちは。西下です。
    今回はWindows版のJP1をAzure上で冗長化する構成についてご紹介します。

    Microsoft Tech Summit 2018

    2018年11月5日(月)から11月7日(水)にかけて、マイクロソフト様のテクニカルカンファレンス「Microsoft Tech Summit 2018」が東京・芝公園で開催されました。3日間で190を超えるセッションが提供され、多くの方がご覧になられたかと思います。

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    Windows 版JP1をAzure上で冗長化するには?

    その中でマイクロソフト様と日立製作所様との共同発表として、Windows版のJP1をAzure上で冗長化する構成が発表されました。HAクラスター構成は当社ソリューションのWSFC(Windows Server Failover Clustering)+DKCE(DataKeeper for Windows Cluster Edition)の組み合わせです。

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    Azure上でのWSFC+DKCE構成は、共有ストレージが使えないAzure上で、共有ストレージが必要なWSFCによるHAクラスターを構築できる唯一のソリューションとして、マイクロソフト様から認証を受けております。既に数多くの導入実績があり、ご安心してお使いいただける構成です。

    今回の発表で特筆すべき点の1つは、Azureを提供されているマイクロソフト様と、JP1を提供されている日立製作所様との共同発表であるという点です。

    これまでクラウド上でJP1・・・特に重要性から冗長化ニーズの高いJP1/AJS3 – ManagerをHAクラスター構成にする場合、データレプリケーション構成がJP1のメーカーである日立製作所様に正式にサポートされていないために、日立製作所様に個別にご相談されたりして苦労されたご経験をお持ちの方も多いかと思います。

    今回の発表により、Windows版のJP1をAzure上で冗長化する構成が正式サポートとなったわけではありませんが、今回の発表を契機に近い将来正式サポートされることが期待されます。正式サポートが実現すると構築期間の大幅な短縮が実現するので、SIer様のご負担低減が期待されます。

    今回の発表で特筆すべき点のもう1つは、対象のJP1が日本国内で利用者の多いWindows版であるという点です。どのSIer様も多くのWindows版のJP1の案件をお持ちかと思います。今回の発表内容は、今後の新しい有力な選択肢になるのではないでしょうか?

    なお、Azure上での冗長化構成であれば、S2D(Storage Space Direct)を流用すれば共有ストレージの代わりになるのではないかと?お考えの方もいらっしゃるかもしれません。当レポートの検証範囲では、HAクラスター構成に必須の排他制御においてS2Dが期待した動作にならなかったため、排他制御ができるDataKeeperを前提とした検証が行われています。※排他制御ができないと、何らかの拍子に待機系が起動してしまった時にデータ破壊のリスクがあります。

    案件等がございましたら、お気軽に下記からお問い合わせくださいませ。

    セッション内容はMicrosoft Tech Summit 2018のWebサイトで公開されています。
    セッションはDAY3の「CI23」になります。
    >>Microsoft Tech Summit 2018 DIGITAL  ※現在は非公開となっております。

    LifeKeeperとJP1の評価キット 

    また、JP1とLifeKeeperをAWS上で冗長化するための評価キットを日立製作所様のサイトにて提供しております。ハンズオントレーニングで使った詳細な手順書がついておりますので、JP1案件の構成検証などにぜひお役立てください。

    手順書目次

    1. AWSで仮想環境作成
    2. LifeKeeper導入/設定
    3. DataKeeper導入と設定
    4. リソース作成
    5. Transit Gateway設定
    6. JP1導入と設定
    7. 動作確認

    関連情報

    ▼連携ソリューションページ:JP1

    ▼連携ソリューションページ:Azure

    ▼[Linux] Generic ARK for JP1/AJS3 の処理概要

    当ブログ:JP1関連記事

     

     

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