LifeKeeper v10リリース!新WebベースGUI(LKWMC)を活用しよう

    2025年11月12日にリリースされたLifeKeeper v10では、長年親しまれてきたJavaベースのGUIから、WebベースのLifeKeeper GUI(LKWMC)へと進化を遂げました。しかし、v10以前のJava GUI機能も引き続き利用可能であるため、どちらを利用すれば良いか迷うユーザーの方もいらっしゃるかもしれません。

    このブログでは、WebベースのLKWMCの導入背景、機能、そしてその利便性について詳しくご紹介します。ぜひ、この機会にLKWMCのメリットを理解し、今後の運用に役立ててください。

    Java GUIからLKWMCへの移行の背景

    これまでのLifeKeeper GUIを利用するには、JRE(Java Runtime Environment)が必要でした。しかし、Javaのバージョン管理やセキュリティ対応が必要であり、ブラウザでの利用にも制限がかかっており、以前より汎用性が低い状態でした。

    LKWMCはこれらの課題を解決するために、LifeKeeper APIと連携するWebアプリケーションとして開発されました。Webブラウザと必要なポートが解放されていればあればどこからでもアクセスでき、より手軽にLifeKeeperの監視・操作が可能になります。

    LifeKeeper Web Management Console(LKWMC)の主な機能

    LKWMCは、Java GUIと同等の機能を提供しつつ、Webブラウザならではの利便性を追求しています。

    LKWMC機能

    機能の詳細

    システム監視

    クラスターの状態、リソースの状態、イベントログの表示

    リソース管理

    リソースの作成、削除、停止、起動、スイッチオーバー

    ライセンス

    ライセンスのステータス確認

    画面テーマの変更

    色などのテーマに沿ったカスタマイズ

    オンラインマニュアル

    オンラインマニュアルへのアクセス

    LKWMCのメリット

    1. どこからでもアクセス可能

    Webブラウザさえあれば、場所を選ばずにLifeKeeperのGUIにアクセスできます。これにより、リモートワークや外出先からの管理が容易になります。

    2. Java環境不要

    クライアントPCへのJREのインストールやバージョン管理が不要になるため、クライアントPCの環境構築・保守の手間が軽減されます。

    3. 直感的なインターフェース

    モダンなWebデザインを採用しており、新規のユーザーには直感的で分かりやすい操作性を実現しています。また既存のユーザー様にはJava ベースと変わらない操作性を体感いただけます。これにより、LifeKeeperの運用がよりスムーズになります。

    4. セキュリティの向上

    Webベースのアプリケーションとして、最新のWebセキュリティ技術が適用されています。

    LKWMCの利用方法

    LKWMCは、LifeKeeper v10のインストール、LifeKeeper の起動後から、以下のURLにWebブラウザでアクセスすることで利用できます。

    https://<クラスターノードホスト名 or IPアドレス>:5110

    以下のように起動しますので、管理者ユーザーでログインして、クラスターの構築を開始することが可能です。

     

    インストール直後のログインでは、以下の様にログインしたホストのみが登録された画面が表示されます。ここでは、クラスターを構成するためのノードの追加およびコミュニケーションパスの作成を行ってみたいと思います。

     

    1.コミュニケーションパスの作成は、左ペインの”コミュニケーションパス”を選択後に、オペレーションメニューから”コミュニケーションパスの作成”を選択することで開始できます。

     

    2.各項目を選択します。ローカル、およびリモートのサーバー(ホスト名)とIPアドレスは名前解決のされている組み合わせを選択してください。

    以下の画像では既に追加が完了していますが、リモートサーバーは最初に追加が必要となります。”新しいサーバーの追加”をクリックして、IPアドレスを入力、リモートサーバーの管理ユーザーのログイン認証を行うことで追加されます。

     

    3.以下のように確認画面が入ります。ローカルIPアドレスとリモートIPアドレスで通信可能であることを確認の上、”作成”をクリックしてください。

     

    4.コミュニケーションパスの作成が完了します。作成直後は通信確認ができておらず、アラート(赤色)表示となりますが、通信の確認が取れましたら以下のようにグリーンの表示となります。これでコミュニケーションパスが1経路作成が完了です。

    ※コミュニケーションパスは冗長構成を推奨していますので、内部で冗長化されているような構成ではない場合は、もう1経路、別のネットワークを使用して追加してください。

     

    注意点

    LKWMCはv10からLinux版のみならず Windows版でも提供を開始しています。ただし、Windows版には以下のURLにあるような利用制限があるのでご注意ください。

    既知の問題と制限事項

    https://docs.us.sios.com/sps/10.0/ja/topic/lkwmc-known-issues-and-restrictions

    ※上記は今後のアップデートにて順次対応を進める予定です。

    その他、Linux版 のLKWMCについても制限事項がございますので、以下をご案内します。

    既知の問題と制限事項

    https://docs.us.sios.com/spslinux/10.0/ja/topic/lkwmc-known-issues-and-restrictions

    上記のような制限があるため、LifeKeeper v10ではJava GUIも引き続き提供されますが、今後はLKWMCが主流となります。新規構築や既存環境のアップグレードの際には、LKWMCの利用を推奨します。

    まとめ

    LifeKeeper v10のLifeKeeper Web Management Console(LKWMC)は、より便利で効率的な運用を実現するための大きな一歩です。この新しいGUIを積極的に活用し、LifeKeeperの管理をさらに円滑にしてください。

     

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