Azure上でSQL Serverのクラスター環境を簡単に構築する手順

    こんにちは!
    サイオステクノロジーの松嶋です。LifeKeeperの技術を担当しています。

    Windows Server標準のフェイルオーバークラスタリング機能であるWSFC (Windows Server Failover Clustering)を使用しているシステムをクラウドに移行する際、必ず問題になることがあります。一般的にクラウド環境では、クラスタリングを組む際に必須となる共有ストレージ構成を取ることができない、すなわちストレージを複数のノードに紐づけられないためです。

    サイオスでは、そのような課題に対応するため、2015年春よりWindows環境における共有ストレージ不要のクラスターソリューション – ”SANLess Clusters“を日本国内でもご提供しています。

    “SANLess Clusters”とは、その名の通り共有ストレージ(通常はSANを利用します)が不要で、Windows Server付属のクラスターソフトであるWSFC (Windows Server Failover Clustering)とサイオスのレプリケーションソフトであるDataKeeper Cluster Edition(DKCE)を組み合わせ、物理/仮想/クラウド環境を問わず、共有ストレージを使わずにクラスター構成を実現するソリューションです。

    SANLess Clustersにはどんな特徴があるのか?
    SANLess Clustersのメリットは?

    興味のある方はぜひ下記をご覧ください。

    HAクラスタを構築するとき、高価な共有ストレージは本当に必要でしょうか?
    共有ディスク不要のWindows クラスターソリューション ”SANLess Clusters”

    このたび、サイオスはMicrosoft Azure上で、SANLess Clustersを使ってSQL Serverのクラスター環境を簡単に構築するテンプレートを公開しました。

    当サイトは英語版のみですが、日本の皆様にもぜひご活用頂きたいと考え、このブログでご案内します。

    このテンプレートを用いると、以下の構成でクラスターを構築するために合計4台のノードがデプロイされます。

    AD(Active Directory)用サーバー    x 1台
    DKCEを使ったSQL Serverのクラスターノード     x 2台
    クライアント用ノード                                                  x 1台

    デプロイするサーバー構成のイメージは下図のようになります。

    server-structure

    AzureのMarketplaceには、昨年からDataKeeper Cluster Edition(DKCE)を含んだマシンイメージが用意されており、簡単な操作でDKCEのインストールされた「単体のサーバーイメージ」を作ることが可能となっていました。が、実際にクラスターとしての環境を構成するには、何かと煩わしい設定作業が必要だったことも否定できませんでした。

    今回公開したテンプレートは上記4つのVMのデプロイとAD、WSFC、DKCE、MS SQLの設定を、Azure Marketplaceのイメージを使いながらすべて自動で実行してくれるという優れものです!

    ぜひ、実際の構築手順の簡単さを体験してみてください。

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