カナダの大手直販会社である Epicure は、1万6,000人を超えるコンサルタントのネットワークを通して、ヘルシーかつすぐに食べられる食品を販売しています。同社はビジネスの運営に、2つのWebサイトを構築/運用しています。
1つは外部公開用Webサイトで、顧客、およびコンサルタントになってみたいと思う人々に対して、会社と製品に関する情報、レシピ、ブログ等の情報を提供しています。もう1つは社内向けWebサイトで、製品に関する重要な情報をコンサルタントに提供するとともに、すべての発注処理ができるようになっています。
「当社のWebサイトは、当社のビジネスにまさに不可欠です!」と、シニア・ネットワーク・インフラストラクチャー・アドミニストレーターの Russell Born 氏は言い切っています。
環境
Epicure の各Webサイトは、SQL Server Standard Edition を単体サーバー上で運用していましたが、製品とサービスの拡大に伴い、 システム障害や自然災害が発生した場合でもビジネスクリティカルな両Webサイトの運用を継続できる仕組み作りを行う必要に迫られました。
そこで まずはサードパーティーのホスティング環境から自社運用のデータセンターに両ウェブサイトを移行し、さらに災害復旧対策としてAmazon Web ServicesのEC2を使用することを決定しました。Born 氏は次のように述べています。「Webサイトを自社運用環境へ移すことにより、私たちのビジネスの成長に合わせて、お客様とコンサルタントの両方にWebサイト上での優れたユーザーエクスペリエンスを提供できるようになりました。」
課題
この改善活動の中で、Epicure の IT スタッフは、SQL Server Standard Editionで両ウェブサイトの運用を継続しながら高い可用性と災害保護を実現するため、効果的で費用対効果の高い方法を必要としていました。検討の候補に上がったのはSQL Server Enterprise Editionの機能である「Always On可溶性グループ」の活用でしたが、 「もしコストメリットの高い Standard Editionのまま で高い可用性と災害復旧を提供できるのであれば、SQL Server Enterprise Edition への移行に伴う追加費用は負担したくはありませんでした」と、Born 氏は述べています。
ソリューション
Epicure の IT スタッフは SIOSのSANLess Clusters(Windows Server Failover ClusteringとSIOSのDataKeeper Cluster Editionとを組み合わせたソリューション) を使用して、2組の SQL インスタンスが独立してフェールオーバーできる環境を構築しました。その際、1つ目のクラスターノードは Epicure の自社データセンター内に配置し、2つ目のクラスターノードは AWSのEC2 インスタンス上に構成しました。
効果
Epicure は SIOS のソフトウェアを使用することにより、リモートの DR サイトを自前で構築する費用や、高価な SAN ストレージや SQL Server Enterprise Edition ライセンスにかかる費用を負担することなく、ビジネスクリティカルな SQL サーバーアプリケーションに対する高可用性と災害復旧保護を実現する、容易で費用対効果の高い方法を実現しました。
「サイオスのソフトウェアにより、自社運用のコスト削減およびクラウド運用の信頼性と柔軟性を提供するハイブリッドソリューションを作成することができました。Webサイトの機能が停止した場合には自動的にフェールオーバーすることがわかっているので、IT チームはビジネスを強化するための他の優先事項に集中することができます。」と、Born 氏は述べました。