仮想環境においてのHAクラスターの有用性を考える

    はじめに

    こんにちは、サイオステクノロジーでLifeKeeperのプリセールスを担当している國政(くにまさ)です。
    いつも当ブログをご覧頂き有難うございます。

    今回はタイトルにもあるように仮想環境におけるHAクラスターの有用性について考えてみたいと思います。

    なぜ「今さらながらこのテーマ」であるかなのですが、プリセールス活動において、お客様とご要件を詰める局面で「アプリケーションの保護まで考えていない」

    もしくは「仮想基盤の持っている標準機能で対応できるのではないですか?」などのご意見をよくいただきます。

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    本当にそうでしょうか?

    まず「アプリケーションの保護まで考えていない」の件につきましては、ぜひこの機会に「復旧までにかかる時間」と「システム停止による損害額」の点で障害から、いかにスムーズに復旧させる事がシステム運用上必要か考えてみましょう。

    システムダウンによる障害例

    アメリカのある調査資料によると、システムが1時間ダウンすると、33%もの企業が100万ドル~500万ドル以上もの損失に見舞われると報告されています。
    これを1時間ではなく10分停止と日本円換算した場合では、1800万円もの金額になります。

    さらに日本でのシステム障害事例は少し検索するといくつも見つける事ができます。
    一例として、2017年6月にニュースサイトで取り上げられたデータベーストラブルによるシステム停止例です。
    このサイトでは一日辺り1億8000万規模の売り上げがあった為、10分停止した場合の損害額は「125万円」。

    もちろん金額的な損害だけでなく、企業信頼の失墜も招きます。方式はいろいろとありますが、ハードウェア部分以外のアプリケーションの保護と監視は障害からのスムーズな復旧には欠かせません。

    仮想基盤の標準機能でアプリケーションの可用性を確保できるか

    次に「仮想基盤のもっている標準機能で対応できるのではないですか?」の件ですが、仮想基盤が持つHA機能はユーザ側で何かしらの対策を行う事でアプリケーションの保護監視を行う事は可能です。

    ただし次のような条件があります。

    アプリケーション保護を実施する為には、まず最適なSDKを入手し、監視対象としたいアプリケーションのカスタマイズされたハートビートを設定する必要があります。

    一見この手法で良さそうな気がしますが、開発行為が必要である事は判断できると思います。

    また、障害時の動作も「仮想マシンのリセット」となり、3回連続でリセットが失敗した場合、次のリセットを行う為の待機時間(リセットを行わない時間)がある事も注意が必要です。

    つまり、「開発行為が必要」「復旧しない場合の動作も考慮する必要がる」「対応は仮想マシンのリセットでよいのか」などを考える必要があります。

    これらはVMwareのマニュアル「vSphre可用性」(PDF)にも記載があるのでご参照ください。

    また、仮想環境のストレージの部分にvSAN(Virtual SAN)を導入検討される場合も多くなってきています。
    このvSANにつきましても、障害箇所と障害度合いによっては復旧まで思ったより多くの時間がかかる場合があります。障害の種類としてはAbsentという扱いで一時障害に分類され、vSAN内での復旧動作が60分待機になる動作です。

    今の仮想環境と言えばやはりVMwareの環境が多いかと思いますが、VMwareのもつ機能で万全なシステム構築を行うには以下のような点を考える必要があります。

    ・SDKを入手してアプリケーション保護まで考えて監視スクリプトを作成する
    ・障害時の動作と、復旧までのシナリオと潜むリスクを考える
    ・システム復旧(再開)までにかかる時間を考える

    これらの考察点に対して当社で開発販売しているLifeKeeperで対応できる事柄は以下です。

    ・多くのアプリケーションに対応したスクリプト集(Application Recovery Kit)の用意がある
    ・障害時にはLifeKeeperに紐づくプロセスの停止と、スタンバイ機への切り替えを自動で行う
    ・障害検知時間と稼働系の停止、待機系の起動にかかる時間は数分程度
    対策が必要

    実際現場では、技術者のリソースが不足しているので開発は避けたく、自動的な障害検知と復旧が求められ、しかも復旧は最小限の時間を求められることが多いのではないでしょうか?

    そのような条件下では、仮想環境で長年の実績のあるLifeKeeperが最良の選択となります。

    ご案内

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