金融機関が基幹システムの冗長化対応で選択した「縁の下の力持ち」とは(後編)

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    設計通りに切り替えが実行される安心感

    大和総研で標準的に使用するクラスターソフトとしてLifeKeeperを選定したのは、2016年のこと。その後1年ほどの期間をかけて、標準化をするための設計を行った。

    大和総研 システムマネジメント本部 オープンシステム開発第一部 次長 菊池洋平氏

    大和総研
    システムマネジメント本部
    オープンシステム開発第一部 次長
    菊池洋平氏

    実際には並行して実装が始まり、2016年末ごろから標準設計に基づいて構築したLifeKeeperが稼働を始めている。オープンシステム開発第一部 次長の菊池洋平氏は「標準化される前から、いくつかのシステムでクラスターソフトとしてLifeKeeperが導入されていました。標準化にはコストがかかるため、需要が一定以上見込めると判断してから標準化を進めることになり、このタイミングに完了したというのが実情です」と当時の状況を説明する。

     

    2019年初頭までに、標準化したLifeKeeperは大和証券グループのシステムのうち、10数システムで導入が進んでいる。「代表的な導入システムとしては、FX(店頭外国為替証拠金取引)システム、エクイティ部門の受発注業務を担うシステム、銀行業務全般の機能を担う基幹システムがあります」(小松氏)。

    導入以来、LifeKeeperの働きは想定した通りの高い評価を得ている。福島氏は、「これまで年に数回ほど、アプリケーションやソフトウエアの障害検知による切り替えが発生していますが、すべてのケースで設計通りに待機系に切り替わっています。クラスターソフトを導入していなければ長時間の停止につながるような状況でも、LifeKeeperの働きでシステムの停止時間を最小限に抑えられています」と納得の表情を浮かべる。金融インフラだけに、システムごと障害時の業務停止の許容時間が厳密に設定されている。LifeKeeperは、その要件を満たしながら切り替えを実行するという実績を積み重ねているのだ。

    「LifeKeeperは、設計した通りに動作しています。当たり前のように思うかもしれませんが、このポイントは金融インフラを担う我々にとっては非常に重要なことです」(福島氏)

    ハードな要求に国内で迅速に対応できる点も高く評価

    「一部のシステムでは、障害検知から待機系への切り替えまでを1分以内に行うなど、通常より厳しい要件もありました」と小松氏。福島氏も「こうしたハードな要件は、普通にクラスターソフトを導入しただけでは満たすことができません。どんな設計をすれば実現できるか、サイオステクノロジーの担当者と突っ込んだ相談をしながら、パラメーターの調整、システム独自の作りこみなどに時間をかけました」と続ける。

    より踏み込んだ相談が必要になったのは、全社システムの導入を前提とした標準化のためだったことも大きな要因だ。福島氏は、「標準化を行い、仕様を決めるとその後のシステムは全てその仕様で作られます。LifeKeeperも最初に要件をしっかりと固めることで、後の運用保守の負担を軽減するように設計しました。各パラメーターの細かな仕様だけでなく、必要に応じて当社の要求に合うよう設計方法をサイオステクノロジーから提供してもらい、運用保守のリスクを抑えられるようにしました」と語る。

     

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    細かい作り込みへの対応や、その後の運用での対応については、「地の利」も評価につながっている。「サイオステクノロジーは開発部門が日本国内にあるので、必要に応じて技術者と直接やりとりしながら仕様についての情報を入手したり、設計の相談をしたりできました。顔が見えることは安心感につながります」(小松氏)。海外に開発部門があるベンダーだと、時差や言葉の壁から対応の密度がどうしても低くなる。福島氏も「障害時など緊急の場合にも、ログを送ると短時間で調査してもらえます。サポート担当者も国内にいることから、スピード感のある対応が得られています」と評価する。

    こうして大和証券グループのシステムでは、「標準化されたクラスターソフト」として今日もLifeKeeperが稼働している。金融インフラの高い可用性を維持するための、信頼できる縁の下の力持ちというわけだ。

     

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