スピードと使い勝手を両立させるITインフラ「HPE Synergy」でデータやアプリの可用性を確保するには ー横河レンタ・リース

    「企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)のアイデアを実際のサービスに展開するスピード感が高まっています。そうしたDXの取り組みにおいて、物理環境、仮想環境、コンテナなどを統合するソリューションとして、横河レンタ・リースではヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のHPE Synergy(シナジー)を提供しています」

    こう語るのは、横河レンタ・リース 営業統括本部 システム営業本部 システム営業推進部長の原尾嘉展氏。横河レンタ・リースは、パソコン(PC)や計測器・測定器などのレンタル事業と、IT機器システムなどの販売事業の2本の柱を持つ。もともと米ヒューレット・パッカードが横河電機と合弁で1963年に横河ヒューレット・パッカード(1995年から日本ヒューレット・パッカード)を設立し、国内で電子機器などの事業を始めた。こうした経緯もあり、横河レンタ・リースの販売事業では日本ヒューレット・パッカードのプラチナパートナーとしてHPE製品の販売を継続して手掛けている。

    横河レンタ・リースが販売するHPE製品の主力の1つが、多様な環境を統合して提供できるコンポーザブルインフラの「HPE Synergy」だ。サーバー機能や通信機能を提供するハードウエア製品でありながら、ITインフラをクラウドのように迅速に整えるコンセプトを持つ。DXに求められるスピード感に対応可能で、なおかつ使い勝手の良いITインフラとして、注目されている。

    横河レンタ・リースでは、HPE Synergyが持つ「スピード感」「使い勝手」に、さらにデータやアプリケーションの「可用性」も求める顧客に向けて、サイオステクノロジーのHAクラスターソフトLifeKeeper/DataKeeper」を提案している。

     

    クラウドの使い勝手をオンプレミスで

    コンポーザブルインフラといっても業界のトレンドに明るい人を除くと、何を言っているのかわからないかもしれない。横河レンタ・リースの原尾氏にコンポーザブルインフラ「HPE Synergy」について少し説明してもらおう。

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    横河レンタ・リース 営業統括本部 システム営業本部  システム営業推進部長 原尾嘉展氏

     

    企業の情報セキュリティポリシーで、パブリッククラウドに置けるデータが制限される。しかし、業務アプリケーションはクラウドで実行してその利便性は享受している。そうした企業が、セキュリティポリシーに合致する形でオンプレミスのハードウエアを構築して、なおかつクラウドと同様の使い勝手を使いたい。そうした場合にコンポーザブルインフラがメリットを提供できるというのだ。

    このコンポーザブルインフラは、利用者の視点から見ると、使い勝手の向上が図れるITインフラでもある。事業統括本部 システム事業本部 エンジニアリング部でシステムエンジニアを務める高橋利享氏は「パブリッククラウド環境では、Webコンソールでボタンを押すだけで仮想マシンをコントロールし、ストレージを増強するといった簡便な使い勝手を提供しています。そうした使い勝手は、新しい開発環境を作る際のスピード感に寄与しますし、ビジネス拡張に合わせたスケールアップも容易です。

    しかし、これまでのオンプレミスのインフラでは、機能別のハードウエアが絡み合い、パブリッククラウドのような簡便な使い勝手は提供できませんでした。コンポーザブルインフラのHPE Synergyならば、オンプレミスのハードウエアでありながら、あたかもクラウドのような簡単な操作で運用管理ができます」と説明する。コンポーザブルとは、「組み立て可能な」といった意味合いを持つ。その構成から見ると、物理環境や仮想環境、コンテナなどの複数の環境を組み合わせて、統合した環境として運用管理できるシステムを提供するのが、コンポーザブルインフラというわけだ。

    コンピューティング機能とストレージ機能を統合して仮想化基盤を提供する「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)」からさらに機能統合を進めたインフラと位置づけることもできる。「HPE Synergy」は、HPEが2016年1月に国内で発表、発売した製品です。サーバー、ストレージ、ネットワークなどの物理、仮想、コンテナ環境、運用管理を統合し可変的なリソースプールとして様々なワークロードに最適なリソースを自由に切り出して構成するITインフラとして提供しています。クラウドのような使い勝手(利点)を、オンプレミスのハードウエアで実現するITインフラストラクチャーといえます」(原尾氏)

     

    ハードウエアでありながら「サービス」としての利用も

    それでは、どんなユーザーがHPE Synergyを使っているのだろうか。高橋氏は「パブリッククラウドではなく、手元に環境を置きながら操作性の高いものを求めるお客さま」が多いという。原尾氏は「HPE Synergyはハードウエア的にはブレードに似たシステムですが、使い勝手は大幅に改善されています。HPEの製品をこれまでも利用しているお客さまならば、管理ツールの延長線上でHPE Synergyを手軽にオペレーションできます。一方で、他ベンダー製品を使っていて新規にHPE Synergyを導入する企業では、オンプレミス環境でありながらアプリケーションやOSの簡単・スピーディーな提供をプライベートクラウドに求める場合があります」と分析する。

    実際の導入形態としては「HPE Synergy」は、購入して自社のデータセンターに設置するケースが多いようです。使い勝手はクラウドと同様でハードディスクのイメージを選んだり、ネットワークインターフェースカード(NIC)の数を選んだり、接続帯域やネットワークを変更したり、更にファイバーチャネル(FC)のストレージの設定を変える事まで、すべてソフトウエアで定義できます」(高橋氏)

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    横河レンタ・リース 事業統括本部 システム事業本部   エンジニアリング部  システムエンジニア 高橋利享氏

     

    横河レンタ・リースでは、HPEが提供する従量課金型のサービス「HPE GreenLake」(*1)に当社のリモート監視保守サービスを組み合わせ、HPE Synergyの利用・運用・保守・支払いまで含めて、丸ごとクラウドの様な使い勝手で所有から利用へをエンタープライズITインフラで提供している。

    「お客様が資産として持たない形態で、支払いもクラウドライクにできます。ビジネスが拡大する事を想定する場合は、あらかじめオンサイトバッファーとしてサーバーやブレードを納めておいて、実際にビジネス拡大によりリソースを利用した時に課金するといったスケールアップへの対応も可能です」(原尾氏)こうした機能や構成面だけでなく、HPE Synergyを導入する際には注目したい点がある。それは、従来型のハードウエアとして購入する形態だけでなく、クラウドのような従量課金型のサービスとして利用する形態を選べる点である。

    (*1)標準のHPE GreenLakeでは基本使用量(最低料金)が設定されます。

     

    データやアプリケーションの可用性も確保

    オンプレミスの安心・安全と、クラウドの利便性をもたらすHPE Synergyの提供にあたり、横河レンタ・リースは可用性を確保するためのソリューションも併せて提供している。

    「HPE Synergyを利用する場合、エンクロージャーの2重化や、ストレージ、コントローラーの冗長化などのハードウエア面だけでなく、VMwareなどのHA(高可用性)機能によりOSやサーバーの冗長性を確保することは可能です。ただし、その上に乗るデータベースやアプリケーションの冗長性を確保するには、専用のアプリケーションが必要になります。そうした可用性を求めるお客さまに対して横河レンタ・リースでは、サイオステクノロジーのHAクラスターソフトであるLifeKeeper/DataKeeperを提案しています」(原尾氏)

    データそのものの重要性が高い企業や、アプリケーションが止まっては困るようなシステムをHPE Synergy上で構築する場合に、LifeKeeper/DataKeeperを用いて共有ディスク構成やデータレプリケーション構成を取ることで、信頼性の高いフェイルオーバーが可能になる。LifeKeeper/DataKeeperは物理環境でも仮想環境でも動作が可能であり、HPE Synergyが提供する統合環境にマッチする。

    原尾氏は、「LifeKeeper/DataKeeperは、約20年にわたり提供されているHAクラスターソフトで、信頼感、安心感があることもお客さまに提案する際の強みとなっています。システムをリプレースしても、LifeKeeper/DataKeeperを使い続けるお客さまが多いです。オンプレミスでもクラウドでも、データベースやアプリケーションの可用性を担保するためには、専用アプリケーションが必要であり、その中でも安心して提案できるのがLifeKeeper/DataKeeperです」と語る。

     

    まとめ

    DXが叫ばれる中で、アプリケーションやサービス開発のスピード感がより一層求められるようになり、同時にプラットフォーム構築もそのスピード感に対応できる必要が高まっている。HPE Synergyの柔軟で使い勝手の高い運用性は、そうしたスピード感への対応を可能にする。企業の新しい価値の創造をスピードアップさせるだけでなく、使い勝手のよいインフラを導入することでITシステムの構築、運用管理をする現場の働き方改革にもつながる。

    横河レンタ・リースでは、HPE SynergyにLifeKeeper/DataKeeperによる可用性の確保と組み合わせることで、スピード感、使い勝手、信頼感に対応する三位一体のITインフラを提供しているのである。

     

     

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