Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-cs」について紹介します。
Contents
「Pacemaker」とは
Pacemakerは、一連のマシン間で関連する「サービス起動」と「サービス復旧」をコントロールするためのクラスタソフトウェアです。
Pacemakerの概要については、こちらも参照ください。
→クラスタ構成ソフトウェア「Pacemaker」と「Heartbeat」「Corosync」の関係性
「pm_logconv-cs」とは
概要
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-CS」は、Pacemakerが出力するログ(HAログ)の中から、特に運用面に関係するものについて抽出を行い、分かりやすい内容へ変換して出力するツールです。
Pacemakerログは詳細に出力されるため出力量が多くなります。特に、運用段階においては、大量ログが状況把握の障害となってしまうパターンもあります。
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-CS」を利用することで、Pacemakerの故障状態などについて、より適切に、より明確に、把握できるようになります。
GITHUBページ
→GitHub →linux-ha-japan / pm_logconv-cs
ユースケース
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-CS」は、次のような状況で効果的に利用できます。
サービス系リソースの故障によるフェイルオーバー発生時
PostgreSQL(prmPgリソース)で故障が発生した場合の状況調査に利用できます。
故障発生ノードのSTONITHを含むフェイルオーバー発生時
ネットワーク経路の故障が発生した場合の状況調査に利用できます。
特徴
簡易化ログメッセージ出力
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-CS」は、Pacemakerデフォルトログを分かりやすいログメッセージに変換して出力します。
簡易化ログメッセージは、次のように全体を網羅しています。
・Pacemakerサービス起動時/終了時
・ノート状態変更時
・リソース監視/制御/移行時
・ネットワーク監視障害発見時
・ディスク監視故障検知時
・STONITHリソース監視/制御時
・フェイルオーバーの開始時/終了時 など
→GitHub →linux-ha-japan/pm_logconv-cs →Pacemakerログ解析支援ツール(変換後ログメッセージ一覧)
PACEMAKERリポジトリに同梱
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-CS」は、Pacemakerと共に、Pacemakerリポジトリパッケージに含まれています。別途インストールする必要はなく、Pacemaker導入後に設定をすることで、すぐに利用開始できます。
ただし、Pacemakerのバージョンと、「pm_logconv-CS」バージョンは一致している必要があります。例えば、Pacemaker-1.1.15リポジトリパッケージのpm_logconv-csでは、Pacemaker-1.1.16リポジトリパッケージのPacemakerのログを正常に変換できません。
最後に
Pacemaker用ログ解析支援ツール「pm_logconv-cs」を利用することで、Pacemakerログを抽出して、故障情報などについて適切に取得できるようになります。
弊社にご連絡をいただければ、「実際の運用面までを考慮したPacemakerを使用したHAクラスタ環境構築」についてのご提案も行えます。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
参考元サイト